こんにちは、足軽こあら(@ashigaru_koala)です。
「Webマーケティングの仕事はしんどい」「やめとけ」
最近、SNSや転職サイトでこのような言葉を見かけることが増えました。
これからWebマーケターを目指そうと考えている方にとっては、不安になる言葉ですよね。
僕も、アラフォーほぼ未経験からWebマーケターにキャリアチェンジした一人です。
営業や事務、人事採用などさまざまな職種を経験し、Webマーケターに転身したからこそ分かる、リアルな「しんどさ」と、それを上回る「やりがい」があります。
この記事では、現役Webマーケターである自分の経験談も交えながら、Webマーケティングの仕事のリアルについてお話ししていきます。
それではいってみましょう。
- Webマーケティングが「しんどい」と言われる理由
- 「しんどい」状況を乗り越えるための具体的な対処法
- Webマーケターという仕事の本当の面白さ
- あなたの社会人経験がWebマーケターとして活かせる理由
Webマーケターはしんどい、やめとけは本当か

結論からお伝えすると、Webマーケターの仕事には「しんどい」と感じる側面があるのは事実です。
特に、Webマーケターとして働き始めたばかりの頃は、その「しんどさ」に直面することが多いかもしれません。
しかし、その「しんどさ」を乗り越えるための方法を知り、継続していくことで、この仕事の面白さに気づくことができます。
Webマーケターがしんどいと言われる理由
Webマーケティングの仕事がしんどいと言われるのには、以下のような理由があります。
専門用語だらけで最初はしんどい(横文字・略語が多い)
Webマーケティングの業界は、専門用語や略語が非常に多いのが特徴です。
SEO(検索エンジン最適化)、LPO(ランディングページ最適化)、CPA(顧客獲得単価)、CVR(コンバージョン率)など、聞いたこともないような横文字や3文字の略語が飛び交います。最初のうちはこれらの言葉を理解するだけでも一苦労です。
未経験からWebマーケターになったばかりの頃、社内の会議で先輩たちが話す内容がほとんど理解できず、ついていくのが精一杯。「CPAを改善するためにLPのLPOを強化して、CTRとCVRを上げよう」と言われても、頭の中は「???」でいっぱいでした。
しかし、一度覚えてしまえば、共通言語としてスムーズにコミュニケーションが取れるようになります。この壁を乗り越えることが、Webマーケターとしての第一歩です。
華やかなイメージと裏腹に地味な作業が多い
Webマーケターには「華やかでかっこいい仕事」というイメージを持つ人も多いかもしれません。しかし、実際には地道な作業がほとんどを占めます。
Webサイトのアクセス解析データとにらめっこしたり、キーワードの順位を毎日チェックしたり、SNS投稿の企画・投稿・分析を繰り返したり…。派手な施策を打つ裏側には、膨大なデータ分析と地味な改善作業があるのです。
公式SNS運用でフォロワー数が増え、インプレッションが伸びた時は、最高に面白くてやりがいを感じました。でも、その成果の裏側には競合他社の投稿内容を何百回も分析し、ユーザーの反応を一つ一つチェックする地道な作業があったんです。
このような地味な作業をコツコツと続けられる人が、Webマーケターとして成果を出せる人と言えるでしょう。
仕事とプライベートの境界があいまいになりがち
Webマーケティングの仕事は、仕事とプライベートの境界線があいまいになりやすいです。
WebサイトやSNSは24時間稼働しているため、ユーザーからの問い合わせやコメント対応、緊急のトラブルなど、勤務時間外に対応が必要になることもあります。また、常にトレンドや新しい情報をキャッチアップする必要があるため、プライベートな時間でも情報収集をすることが少なくありません。
私はX(旧Twitter)の「中の人」として公式アカウントを運用していたのですが、休日にトレンドの話題があれば「これも投稿に使えそうだな」と考えてしまうことが多々ありました。
しかし、これは見方を変えれば、好きなことを仕事にできているということでもあります。情報収集が苦にならない人にとっては、この境界線のあいまいさが気にならないかもしれません。
仕事が出来るWebマーケターさんはデジタルデトックスデーを意識して定期的に設けている人が多いです
常に激しい変化に追われる業界
Webマーケティング業界は、常に変化し続けています。
新しいSNSが登場したり、アルゴリズムが変更されたり、新しい広告手法が生まれては消えたりと、トレンドの移り変わりが非常に激しいです。昨日まで正解だったことが、今日は通用しないということも日常茶飯事です。
新しいSNSやツールが出てくるたびに、その使い方や活用法を勉強しなければなりません。これは、終わりなき勉強の旅とも言えますね。
この変化に対応し続けるには、常に学び続ける姿勢が不可欠です。
ついていくことが大変なときもありますが、常に変化するからこそマンネリ化せずに楽しいという面もあります。
業務領域が広く、何でもできる器用さが求められる
Webマーケティングの業務領域は非常に広いため、様々なスキルが求められます。
Webサイト制作、広告運用、SEO、SNS運用、データ分析など、多岐にわたる知識とスキルが必要です。
施策を企画するマーケティングスキルだけでなく、データ分析ツールを使いこなす分析スキル、Webサイトを修正するWeb制作スキルなど、複数のスキルを同時に身につけていく必要があります。
しかし、幅広いスキルを習得し市場価値の高い人材になれるということでもあります。
常にマルチタスクを求められる仕事でもあります
成果が出るまでに時間がかかることもある
Webマーケティングの施策は、成果が出るまでに時間がかかることがあります。
特にSEOやコンテンツマーケティングは、数ヶ月から半年、場合によっては1年以上かかることも珍しくありません。
短期的な成果を求める営業職とは異なり、Webマーケターは中長期的な視点で施策を考える必要があります。最初は「本当にこれで成果が出るのかな?」と不安になることもありました。
目の前の数字だけでなく、未来を見据えてコツコツと努力できる人に向いている仕事と言えるでしょう。
見ている時間軸が違うだけで、最終目標は営業とほぼ同じなんですけどね(汗)
しんどい・きついと感じたときの対処法
「きつい」、「しんどい」状況を放置してしまうと、せっかくWebマーケターになったのに挫折してしまうことになりかねません。しかし、対処法を知っておけばこの状況を乗り越えることができます。
新しいスキルや知識を意識的に身につける
Webマーケティングは変化が激しいからこそ、常に学び続けることが重要です。
私も新しいツールや手法は常にチェックし、積極的に取り入れるようにしています。書籍やウェビナー、オンラインコミュニティなどを活用して、インプットを欠かしません。
Googleが提供している「Google Analytics Academy」や「Googleデジタルワークショップ」など、無料で学べる質の高いコンテンツもたくさんあります。まずはこのようなサイトから始めてみましょう。
デジタルワークショップの資格は無料で取得出来て履歴書にも書くことができますよ
他社や他業界の成功事例から学ぶ
自分の視野を広げるために、他社や他業界の成功事例から学ぶことが大切です
他社の事例を知ることで、自社の課題解決のヒントを得たり、新しい施策のアイデアが生まれたりします。
僕はSNSで同業他社だけでなく、全く異なる業界の企業のSNSアカウントもチェックしています。どんな投稿が人気なのか、どんなコミュニケーションを取っているのかなど、参考になる点がたくさんあります。
日頃から業界のニュースサイトやマーケティングブログなどをチェックする習慣をつけておくのもいいかもしれません。
パクりだとわからないようにパクるのも大切なスキルの一つです
小さな成功を積み重ねて自信をつける
Webマーケティングは成果が出るまでに時間がかかるからこそ、小さな成功を積み重ねることが重要です。
日々の業務の中で、「この広告のクリック率が上がった」「SNSのフォロワーが100人増えた」など、小さな成功を見つけて自分を褒めてあげましょう。
最初は「フォロワー1000人達成!」というような大きな目標ではなく、「今週は50人増やすぞ!」という小さな目標を立てるようにしていました。小さな成功を積み重ねることで、モチベーションを維持することができました。
目標を細分化することで、達成感を何度も味わい、自信につなげることができます
目標達成のご褒美があると頑張れますよ
それでも合わないなら思い切って環境を変える
それでも「しんどい」気持ちが続くなら、思い切って環境を変えることも一つの選択肢です。
Webマーケティングと一口に言っても、企業の規模や事業内容、チーム体制によって働き方は大きく異なります。
自社サービスを扱うインハウスマーケター、複数のクライアントを抱えるコンサルタント、制作会社など、様々な働き方があります。今の環境が合わないと感じるなら、別の働き方を試してみるのも良いでしょう。
自分一人で悩まずに、友人、家族、転職エージェントに相談してみるのもおすすめです。
それでも続ける人が多い理由
Webマーケターという仕事は「きつい」側面があるにもかかわらず、多くの人がこの仕事を続けています。
悩みの多くはWebマーケター特有のものではなくて、どの業界・職種・会社でもあるような、割と普遍的なもの。
悩み以上にやりがいも大きい。
からだと思っています。
Webマーケターのやりがい
Webマーケティングは、以下のようなやりがいを感じられる仕事です。
成果が数字やデータで見えやすい
Webマーケティングの最大の魅力は、成果が数字やデータで明確に見えることです。
施策の効果がリアルタイムで数字に反映されるため、自分の行った施策がどれだけ効果があったのかを客観的に判断できます。
SNSのフォロワーがどんどん増えていったり、投稿のインプレッションが伸びていったり…自分の施策が数字として成果に結びついた時は、本当に嬉しかったです。
営業職と同じで、自分の頑張りが数字に直結する感覚は大きなやりがいにつながります。
成果物や実績が蓄積される
Webマーケティングの仕事は、実績が形として残りやすいです。
自分が関わったWebサイトやLP、広告のクリエイティブ、SNSアカウントなどは、ポートフォリオとして残すことができます。
自分の努力が「形」として蓄積されていく感覚は、大きなモチベーションになります。
積み重ねた努力が形になりやすい
Webマーケティングは、コツコツと積み重ねた努力が結果に繋がりやすい仕事です。
日々の地道なデータ分析や改善が、Webサイトのアクセス数増加や売上アップといった成果に繋がります。
地道な分析を続けていた結果、他社が私の投稿スタイルを真似した投稿を見つけたときは「自分のやってきたことは間違いじゃなかったんだな」と感じたことがあります。
努力が報われる瞬間を何度も体験できるのが、この仕事の大きな魅力です。
これまでの社会人経験はWebマーケターの武器になる

これからWebマーケターを目指す方にとって、これまでの社会人経験は大きな武器になります。
一見関係なさそうに見える経験も、Webマーケティングに活かせるスキルに変わります。
いくつか例を書いてみました
営業経験で培った「コミュニケーション能力」
営業職で培った「コミュニケーション能力」は、Webマーケターにとっても不可欠なスキルです。
営業は、顧客の悩みやニーズを直接聞き出し、解決策を提案します。この経験は、Webマーケティングにおける「ユーザーの検索意図」や「ペルソナ設定」に活かせます。
営業とWebマーケティングは、アプローチや時間軸は異なりますが、「顧客の課題を解決する」という本質は同じです。
事務職で培った「データ処理能力」
事務職で培った正確なデータ処理能力は、Webマーケターの武器になります。
Webマーケティングでは、アクセス解析ツールなどを使って膨大なデータを扱う機会が多いです。
正確にデータを処理し、分析する能力は、Webマーケターとして成果を出す上で非常に重要なスキルです。
管理職で培った「プロジェクト管理能力」
人事採用などの管理職経験で培った「プロジェクト管理能力」も、Webマーケターとして活かせます。
Webマーケティングは、多くの施策が並行して動くプロジェクトのようなもの。
全体を俯瞰して、効率的にプロジェクトを進める能力は、Webマーケターのスキルとして非常に重宝されるでしょう。
Webマーケターに向いている人の特徴
今までたくさんのWebマーケターを見てきました。その経験からWebマーケターに向いているのは、次のような特徴を持つ人です。
こだわりがありつつ変化に柔軟に対応できる
自分の意見やこだわりを持ちつつ、変化に柔軟に対応できる人はWebマーケターに向いています。
Webマーケティングは「1+1=2」のような一つの正解がない世界です。自分の仮説にこだわりすぎず、データに基づいて柔軟に改善できる人が成果を出せます。
「この施策は絶対にうまくいくはずだ!」というこだわりを持ちすぎるよりも、結果が出ない場合はすぐに改善策を考える方が早く成果がでます。
PDCAサイクル(計画・実行・評価・改善)を素早く回せる人は、Webマーケターとして成長が早いです。
仕事をゲームのように楽しめる
Webマーケティングの仕事は、数字がダイレクトに結果として見えるため、ゲームのように楽しめる人に向いています。
例えば、Webサイトのアクセス数を伸ばすことを「レベルアップ」、コンバージョン率を上げを「ボーナスステージ」のように捉えられると、モチベーションを維持しやすいです。
「この投稿でフォロワー数がどこまで伸びるかな?」と毎日ワクワクしながらSNS運用をするようなイメージです。
好奇心や遊び心を持って仕事に取り組める人は、この仕事の面白さを存分に味わえるでしょう。
失敗を糧にして成長できる
失敗を恐れず、それを成長の糧にできる人はWebマーケターに向いています。
Webマーケティングは、成功よりも失敗の方が多いかもしれません。
私自身、効果が出ない施策を何度も経験しました。しかし、その失敗を「なぜうまくいかなかったのか」と徹底的に分析しすることが大切です。次の施策に活かすことで、少しずつ成功の確率を上げることができるようになります。
失敗から学び、次に活かす姿勢は本当に重要です。
新しいもの好きで好奇心が強い
新しいツールやトレンドに興味を持ち、好奇心を持って情報収集できる人はWebマーケターにぴったりです。
この業界は常に新しい技術やサービスが生まれています。
日々の情報収集が苦にならない人は、この仕事を楽しめるでしょう。
コミュニケーション能力が高い
意外に思われるかもしれませんが、Webマーケターには高いコミュニケーション能力が求められます。
社内外の多くの人と連携してプロジェクトを進めるため、円滑なコミュニケーションは不可欠です。
相手の意図を汲み取り、分かりやすく自分の考えを伝える能力は、Webマーケターとして成功するための重要な要素です。
毎日コツコツ努力できる
派手なイメージとは裏腹に、Webマーケティングは日々の地道な努力が不可欠です。
データ分析や改善、情報収集など、地味な作業をコツコツと続けられる人が、長期的に成果を出し続けられます。
毎日10分だけでも業界のニュースサイトを読む、アクセス解析ツールをチェックするなど、小さな努力を習慣化することが大切です。
継続は力なりという言葉が、Webマーケティングの仕事にはとてもよく当てはまります。
Webマーケターに向いていない人の特徴
逆に、次のような特徴を持つ人は、Webマーケティングの仕事が合わないと感じるかもしれません。
自分のやり方や成功体験に固執する
過去の成功体験に固執し、新しいやり方を受け入れられない人はWebマーケターには向いていません。
Webマーケティングは変化が激しい業界なので、常に新しい手法や考え方を取り入れる柔軟性が必要です。
昔うまくいった手法にこだわり続け、新しいトレンドを試そうとしないと、すぐに時代遅れになってしまいます。
常に学び、変わり続ける姿勢が求められます。
正解がない状況に不安を感じやすい
Webマーケティングには明確な「正解」がありません。
データや仮説に基づいて、自分で「正解」を見つけ出す必要があります。
明確な指示がないと不安になる、誰かが答えを教えてくれるのを待ってしまう人は、この仕事はしんどく感じるかもしれません。
自分で考えて行動できる人が、この仕事を楽しめます。
失敗をツールや環境のせいにしがち
うまくいかないことを他人の失敗やツール・環境のせいにしてしまう人はWebマーケターに向いていません。
Webマーケティングは、失敗から学び、改善を繰り返すことで成果を出していきます。
失敗した時に「このツールのせいで…」「このクライアントが…」と人のせいにするのではなく、「どうすれば改善できるか」を考えられる人が成功します。
自責思考で物事を考えられる人が、Webマーケターとして成長できるでしょう。
明らかな失敗も「この方法では上手くいかない」というデータになります
まとめ

「きつい、やめとけ」と言われるWebマーケティングの仕事ですが、その裏にはたくさんのやりがいと面白さがあります。
もちろん、最初からすべてがうまくいくわけではありません。未経験からWebマーケターを目指すなら、体系的に知識を学び、小さな成功体験を積み重ねることが何よりも大切です。
もしあなたが今、これからのキャリアについて考えていて「Webマーケターはしんどいかも…」と悩んでいるなら、まずはWebマーケティングスクールの無料カウンセリングや、Webマーケティングに関する書籍を読んでみることをおすすめします。
ありがとうございました。